XSR900は、その圧倒的な加速性能から「速すぎる」と評されることも多いネオクラシックスポーツバイクだ。特に、リアカウルセットを含む純正カスタムパーツは、往年のヤマハレーサーを彷彿とさせるデザインで多くのファンを魅了している。しかし、このカウルセットは数量限定で販売されたため、現在は入手困難となっており、再販を望む声が高まっている。
では、XSR900のリアカウルセットは今後再販される可能性があるのか?また、速すぎると噂されるXSR900の実際のスペックや、リミッターカットによる影響とはどのようなものなのか。本記事では、XSR900のリアカウルセット再販の可能性を探るとともに、バイクの性能やカスタム事情について詳しく解説する。
記事のポイント
- XSR900の速すぎると言われる理由や最高速、リミッターカットの影響
- リアカウルセットの特徴やカスタム時の注意点、RZ仕様との関係
- 純正カウルセットの再販の可能性や中古市場での入手方法
- XSR900とZ900RSの比較や、長距離ツーリング適性、燃費性能
XSR900速すぎ?リアカウルセットの再販はあるのか

- XSR900の基本スペック
- 最高速は?リミッターカットの影響
- リアカウルとは
- カウルセット再販の可能性は?
- 純正カウルとアフターパーツの違い
- ビキニカウルはなぜ人気?
- RZ仕様とは
- シートカウル装着時の注意点
- RZテールデザインは中古市場で入手可能?
XSR900の基本スペック
XSR900は、ヤマハが誇るネオクラシックスタイルのスポーツバイクです。搭載されているエンジンは888ccの水冷4ストローク直列3気筒DOHCで、最高出力は120PS(88kW)/10,000rpm、最大トルクは93N・m/7,000rpmを発揮します。これにより、公道からサーキットまで幅広い走行シーンに対応できるパワフルなバイクとなっています。
フレームには軽量なダイヤモンド型フレームを採用し、スイングアームはMT-09よりも長めに設計されています。その結果、加速時の安定感が向上し、高速域でのコントロールもしやすくなっています。ブレーキシステムには、フロントに油圧式ダブルディスク、リアに油圧式シングルディスクを装備し、安全性と制動力のバランスを確保しています。
電子制御も充実しており、IMU(慣性計測ユニット)を活用したトラクションコントロール、スライドコントロール、リフトコントロール、クイックシフター、クルーズコントロールなどを搭載。これにより、スポーティな走りだけでなく、ツーリングや長距離走行時の快適性も確保されています。デザイン面では、クラシックなシルエットとモダンな装備を融合させ、伝統的なヤマハのレースマシンを彷彿とさせる仕上がりになっています。
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最高速は?リミッターカットの影響
XSR900の最高速は、リミッター作動前でおよそ250km/hに達すると言われています。これは、888ccのエンジンが発揮する高出力と、軽量な車体設計によるものです。ただし、ヤマハの電子制御システムにより、実際の最高速は一定の速度に制限されています。
リミッターカットを施すことで、この制限を解除し、さらに高い速度を出すことが可能になります。一部のユーザーや専門家によると、リミッターカット後の最高速は280km/hを超える可能性があるとされています。しかし、この改造にはリスクが伴います。エンジンやトランスミッションへの負荷が増え、耐久性が低下するだけでなく、公道での使用は法律違反となる可能性があるため、十分な注意が必要です。
また、高速域での安全性も重要なポイントです。リミッターが解除された状態では、タイヤやブレーキの性能がよりシビアになり、適切なメンテナンスが不可欠になります。レーストラックやクローズドコース以外での使用は避け、法規制や安全面を考慮することが求められます。

リアカウルとは
リアカウルとは、バイクの後部に取り付けられるカバーやパーツのことを指します。主に、見た目のカスタマイズや空力性能の向上、またはタンデムシートを覆ってシングルシート風にする目的で使用されます。XSR900では、純正オプションやアフターマーケット製品として、さまざまなデザインのリアカウルが販売されています。
特に、XSR900の「Authentic Sports Blood line 外装セット」に含まれるリアカウルは、レーシングマシンを彷彿とさせるデザインで人気があります。このセットは数量限定で販売されたため、現在では入手困難となっており、中古市場でも高値で取引されています。さらに、XSR900をRZ仕様にカスタムするユーザーが増えていることから、RZスタイルのリアカウルも注目を集めています。
リアカウルを取り付ける際の注意点として、バイクによっては乗車定員が変更されるため、改造申請が必要になる場合があります。また、取り付けるカウルによっては、ウインカーの移設や追加のカスタムが必要になることもあるため、事前に適合確認を行うことが大切です。
カウルセット再販の可能性は?
XSR900の純正カウルセットは、特に「Authentic Sports Blood line 外装セット」が高い人気を誇りました。しかし、このセットは数量限定で販売され、すでに完売となっています。そのため、再販を求める声が多く上がっていますが、現時点ではヤマハから公式な再販の発表はありません。
再販の可能性が低い理由の一つは、メーカー側の生産コストや在庫管理の問題です。限定販売の商品は、在庫を抱えるリスクを減らすために慎重に販売される傾向があります。また、新型モデルの登場やデザインの変更により、過去のカウルセットがそのまま再販されることは少ないと考えられます。
一方で、需要の高さを考慮し、特定の販売チャネルやイベント限定で再販される可能性もゼロではありません。過去にはヤマハが人気商品の限定復刻を行った例もあるため、オーナーの声が多く集まれば、再販が実現する可能性もあります。最新情報を得るためには、ヤマハの公式サイトや販売店の情報を定期的にチェックすることが重要です。
純正カウルとアフターパーツの違い
XSR900のカウルには、純正カウルとアフターマーケットパーツ(社外品)が存在します。純正カウルはメーカーが開発したもので、車体とのフィット感や耐久性、安全基準などが厳格に管理されています。一方、アフターパーツはさまざまなメーカーが製造しており、デザインや価格に幅広い選択肢があります。
純正カウルのメリットは、品質が保証されている点です。ヤマハの基準をクリアした素材や塗装が施され、耐候性や強度に優れています。また、取り付けも容易で、車両に最適化されているため、加工なしで装着できるのが特徴です。
アフターパーツは、純正品にはない独自のデザインやカラーリングが選べる点が魅力です。また、価格が純正品よりも抑えられている場合が多く、手軽にカスタムを楽しめます。ただし、品質や耐久性にはバラつきがあるため、評判の良いメーカーを選ぶことが重要です。特にフィッティングに問題があると、走行中に不具合が発生する可能性があるため、慎重に選ぶ必要があります。
ビキニカウルはなぜ人気?
XSR900のビキニカウルは、見た目の変化と実用性の両面で人気があります。ビキニカウルを装着することで、フロント部分にボリュームが加わり、クラシックなレーサースタイルを強調できます。特に、往年のレーシングマシンを彷彿とさせるデザインは、ネオレトロスタイルのXSR900と非常に相性が良いです。
実用面では、ビキニカウルが風防の役割を果たし、高速走行時の風圧を軽減する効果があります。特に長距離ツーリングや高速道路での巡航時には、ライダーの疲労軽減につながります。また、純正のビキニカウルは車体との一体感が高く、加工なしで取り付けられる点も魅力です。
ただし、ビキニカウルにはデメリットもあります。取り付けることで重量がわずかに増加し、ハンドリングに影響を与える場合があります。また、空気抵抗が変化するため、純正のネイキッドスタイルとは異なる乗り味になることも考慮すべきポイントです。それでも、見た目のカスタム性と実用性を兼ね備えたビキニカウルは、多くのXSR900オーナーにとって魅力的なカスタムパーツとなっています。

RZ仕様とは
RZ仕様とは、ヤマハの往年の名車「RZ250」や「RZ350」のデザインや雰囲気を再現したカスタムスタイルのことを指します。XSR900は、ネオレトロバイクとして過去の名車をオマージュしたデザインが特徴ですが、特に1980年代のレーサーレプリカ風に仕上げる「RZ仕様」は、多くのオーナーに人気があります。
RZ仕様にカスタムする際は、赤白のグラフィックや旧ヤマハ音叉マークを再現したタンクデカール、フルカウルまたはビキニカウルの装着がポイントになります。また、シートカウルやリアフェンダーを変更することで、よりクラシカルな雰囲気を出すことができます。
現在、XSR900向けのRZ仕様カウルセットは、純正オプションやアフターマーケットパーツとして販売されていましたが、限定品だったため入手困難な状況です。そのため、中古市場で探すか、社外品を活用する方法が主流になっています。
シートカウル装着時の注意点
XSR900のシートカウルを装着する際には、いくつかの注意点があります。まず、シートカウルのデザインによっては、車両の乗車定員が変更される可能性がある点です。特に、タンデムシートを覆うタイプのシートカウルを取り付ける場合、法的には「乗車定員の変更」とみなされ、構造変更の申請が必要になるケースがあります。
また、シートカウルを取り付けることで、リアフェンダーやウインカーの位置が変わる場合があります。そのため、別途ウインカー移設キットの用意が必要になることもあります。純正のシートカウルを使用する場合はフィッティングの問題はほぼありませんが、社外品を選ぶ場合は、適合情報を確認したうえで購入することが重要です。
さらに、シートカウルの素材によっては、耐久性や装着時のフィット感に差が出ることがあります。特にFRP製やABS樹脂製のカウルは軽量で加工しやすい反面、強度が低いものもあるため、使用環境に応じた選択が求められます。
RZテールデザインは中古市場で入手可能?
RZテールデザインのカウルは、中古市場で入手できる可能性があります。ただし、人気が高いため、出品されてもすぐに売り切れることが多く、価格も上昇傾向にあります。特に、XSR900向けの純正RZテールセットは限定販売だったため、現在ではオークションサイトやフリマアプリで探すしかありません。
中古市場で購入する際には、状態の確認が重要です。塗装の剥がれや割れ、取り付け部分の欠損がないかをチェックし、信頼できる出品者から購入することをおすすめします。また、ヤマハ純正品と社外品が混在しているため、商品説明をしっかり確認することも大切です。
もし中古市場で入手が難しい場合は、社外メーカーのRZ風シートカウルを利用するのも一つの方法です。一部のカスタムパーツメーカーでは、XSR900をRZ風に仕上げるためのテールカウルを販売しているため、純正品にこだわらない場合は選択肢として検討できます。
XSR900は速すぎ?リアカウルセット再販やカスタム情報

- フルパワー化で馬力はどこまで上がる?
- 長距離ツーリング適性とは?
- 燃費性能と満タンでの航続距離
- XSR900 GPの開発者とモデルの特徴
- XSR900とZ900RSどっちがいい?比較ポイント
フルパワー化で馬力はどこまで上がる?
XSR900のフルパワー化を行うことで、エンジンのポテンシャルを最大限に引き出すことが可能です。標準状態では最高出力120PS(88kW)ですが、ECUのリマッピングや吸排気系のカスタムを施すことで、5%〜10%程度の馬力向上が期待できます。具体的には、約126PS〜132PS程度に達すると言われています。
フルパワー化の方法としては、ECUの書き換え、高性能エアフィルターの導入、社外マフラーへの交換などがあります。これにより燃焼効率が向上し、よりスムーズな加速や高回転域での伸びが改善されます。ただし、エンジン負荷が増加するため、耐久性や燃費の悪化、保証の無効化といったリスクも伴います。
また、フルパワー化により車両の挙動が変わるため、制御系の調整やブレーキ強化が必要になる場合があります。特に公道では過剰な出力は扱いにくくなるため、改造の際はバランスを考慮することが重要です。
長距離ツーリング適性とは?
XSR900はスポーツ性能に優れたモデルですが、長距離ツーリングにも対応できる仕様を備えています。まず、888ccの3気筒エンジンは、低中速域でのトルクが豊かで、高速道路の巡航時にも余裕のある走りが可能です。また、6速トランスミッションが搭載されており、高速域ではエンジン回転数を抑えながら安定した巡航ができます。
しかし、ライディングポジションはやや前傾姿勢で、長時間の走行では腕や腰に負担がかかることがあります。そのため、アップハンドルへの交換や、クッション性の高いシートへの変更など、カスタムを施すことで快適性を向上させることができます。また、風防がないため、高速走行時の風圧を軽減するビキニカウルやスクリーンの装着もおすすめです。
燃費も考慮すれば、1回の給油での航続距離は限られるため、長距離ツーリングの際には計画的な給油が必要です。総合的に見ると、ツーリング向けの装備を追加することで、XSR900はスポーツ性能とツーリング性能を両立できるバイクになります。

燃費性能と満タンでの航続距離
XSR900の燃費性能は、走行条件によって変動しますが、国土交通省の届出値では約31.1km/L(60km/h定地走行時)、WMTCモードでは約20.4km/Lとなっています。これに対し、実際の街乗りやツーリングでは15km/L〜25km/L程度に落ち着くことが多いです。
燃料タンク容量は14Lのため、満タンでの航続距離は理論上、最大で約400kmに達します。しかし、実際には走行条件やライディングスタイルによって変動し、高速道路を一定速度で巡航すれば250km〜300km程度、スポーツ走行が多いと200km以下に縮まる可能性があります。
また、フルパワー化やリミッターカットを施した場合、燃料消費が増加し、航続距離はさらに短くなります。ツーリング時には早めの給油を心掛けることで、燃料切れのリスクを回避することが重要です。
XSR900 GPの開発者とモデルの特徴
XSR900 GPは、ヤマハが開発したネオレトロスポーツバイクで、1980年代のレーシングマシン「YZR500」をオマージュしたデザインが特徴です。開発を担当したのは、ヤマハのバイク開発チームであり、特にXSRシリーズのコンセプトを継承しつつ、新たなレーステイストを加えることを目指して設計されました。
このモデルの最大の特徴は、フルカウルデザインと一体型のシングルシート風のリアカウルです。これにより、往年のGPマシンを彷彿とさせるクラシックなルックスと、現代のスポーツバイクとしての機能性を両立しています。また、888ccの水冷3気筒エンジンは、XSR900と同じものを採用しており、120PSの高出力とトルクフルな特性を持っています。
さらに、最新の電子制御技術も搭載されており、トラクションコントロール、クイックシフター、IMU(慣性計測ユニット)による安定した走行性能を実現しています。これにより、見た目はクラシックでも、走りは最新のスポーツバイク並みの性能を持つバイクとなっています。

XSR900とZ900RSどっちがいい?比較ポイント
XSR900とZ900RSは、どちらもネオレトロバイクとして人気ですが、それぞれ異なる特徴を持っています。選ぶ際には、デザイン、走行性能、快適性などのポイントを比較することが重要です。
まず、デザインの違いですが、XSR900はレーシングバイクを意識したスポーティなネオレトロスタイルで、低く構えたハンドルや攻撃的なフォルムが特徴です。一方、Z900RSはクラシカルなスタイルを重視し、1970年代の名車「Z1」を彷彿とさせる丸みを帯びたデザインになっています。
走行性能では、XSR900が888ccの3気筒エンジンを搭載し、トルクの太さと加速性能に優れるのに対し、Z900RSは948ccの4気筒エンジンを採用し、滑らかで伸びのある加速が特徴です。どちらも120PS前後の出力を持ちますが、XSR900の方が軽量で、コーナリング時の俊敏性に優れています。
快適性の面では、Z900RSの方がネイキッドバイクらしいリラックスしたライディングポジションを採用しており、長距離ツーリングにも適しています。XSR900は前傾姿勢が強めで、スポーツ走行向きですが、長時間の走行では疲労を感じることもあります。
結論として、スポーツ性を求めるならXSR900、クラシックな雰囲気と快適な乗り味を重視するならZ900RSが適しています。どちらを選ぶかは、ライダーの好みや使用用途によって決まります。
XSR900は速すぎ?リアカウルセット再販の可能性と注目ポイント
- XSR900は888ccの3気筒エンジンを搭載し、120PSの高出力を発揮
- 最高速はリミッター作動前で約250km/h、カット後は280km/h超の可能性
- リアカウルは見た目のカスタムや空力性能向上に貢献するパーツ
- 純正リアカウルセットは限定販売で完売、中古市場では高騰傾向
- カウルセット再販の可能性は低いが、需要次第で復刻の可能性もある
- 純正カウルは品質やフィット感に優れるが、価格が高め
- アフターパーツはデザインの自由度が高く、コストを抑えられる
- ビキニカウルは風防効果があり、XSR900のクラシック感を強調する
- RZ仕様カスタムは1980年代のヤマハレーサー風のスタイルを再現する
- シートカウル装着時は乗車定員の変更に注意し、必要なら改造申請を行う
- RZテールデザインのカウルは中古市場で入手可能だが希少
- フルパワー化により馬力は126〜132PS程度に向上するがリスクもある
- XSR900はスポーツバイク寄りの設計で、長距離ツーリングには工夫が必要
- 燃費は実走行で15〜25km/L程度、満タンでの航続距離は約250〜300km
- Z900RSはクラシックなデザインと快適性、XSR900はスポーティな走りが魅力
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