CB400F、CB400SF、CB400SBは、ホンダが誇る400ccクラスのバイクとして多くのライダーに支持されている。しかし、これらのモデルにはそれぞれ異なる特徴があり、シート高や重さも異なるため、どのモデルが自分に合っているのか悩む人も多い。
本記事では、CB400F、CB400SF、CB400SBの違いを詳しく解説し、シート高や重さの比較を通じて、それぞれの特徴や適したライダー像を明確にする。また、教習車仕様のCB400や、中古市場での動向にも触れながら、購入を検討する際のポイントも紹介する。
CB400シリーズに興味がある人や、これから購入を検討している人にとって、最適な選択をするための参考になる情報をお届けする。
記事のポイント
- CB400F、CB400SF、CB400SBの違いとそれぞれの特徴
- 各モデルのシート高や足つきの違い
- CB400SFの重量と他モデルとの比較
- CB400SF/SBの生産終了の理由と中古市場の動向
CB400F/CB400SF/CB400SBの違いとは? シート高や重さについて
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- CB400Fとは
- CB400F/CB400SF/CB400SBの違いは何?
- なぜ生産終了になった?
- 重量は?他モデルとの比較
- 教習車のCB400の重いのか?
- 何がすごいの?特徴を解説
- シート高は?
CB400Fとは
CB400Fは、ホンダが製造した400ccクラスのスポーツバイクで、特に1974年発売の「CB400Four(ヨンフォア)」が有名です。4気筒エンジンを搭載し、当時としては高性能かつ洗練されたデザインが特徴でした。
その後、CB400Fの名称は2013年に復活し、水冷2気筒エンジンを搭載したモデルとして登場しました。このモデルは、ネイキッドスタイルのCB400SFとは異なり、よりスリムな車体とシャープなデザインを持ち、街乗りやツーリング向けに設計されています。
一方、CB400SFは4気筒エンジンを搭載し、スポーツ性能や伝統的なネイキッドバイクらしいスタイルが魅力です。CB400Fは、現代的なシンプルさと軽量な走行性能を求めるライダーに適したモデルと言えるでしょう。
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CB400F/CB400SF/CB400SBの違いは何?
CB400F、CB400SF、CB400SBは、ホンダの400ccクラスのバイクですが、それぞれの特徴が異なります。
CB400F
CB400Fは、水冷2気筒エンジンを搭載し、軽量で扱いやすいのが特徴です。ネイキッドスタイルながら、スポーツ性よりも街乗りやツーリングを意識したモデルとなっています。
CB400SF(スーパーフォア)
CB400SFは、4気筒エンジンを搭載し、スポーツ性とバランスの取れた走行性能が特徴のネイキッドバイクです。歴代モデルではVTEC機構が採用され、高回転域での力強い加速が楽しめる設計となっています。
CB400SB(スーパーボルドール)
CB400SBは、CB400SFをベースにハーフカウルを装備したモデルです。カウルによって風防性能が向上し、高速道路や長距離ツーリングでの快適性が高まっています。
つまり、CB400Fは扱いやすさを重視した2気筒モデル、CB400SFはスポーツ性能の高い4気筒ネイキッド、CB400SBはツーリング向けにカウルを追加したモデルという違いがあります。
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なぜ生産終了になった?
CB400SFとCB400SBが生産終了となった理由は、主に環境規制の強化と市場の変化が影響しています。
近年、排出ガスや騒音規制が厳しくなり、従来のエンジン設計では新たな基準をクリアするのが難しくなりました。特に、CB400SFの4気筒エンジンは性能面では優れているものの、排ガス対策を施すことでコストや重量の増加につながるため、ホンダは生産継続を断念しました。
また、国内のバイク市場では中型クラスの需要が減少し、400cc以上の大型バイクや250ccクラスのモデルの人気が高まっています。特に、車検の必要がない250ccクラスが若年層に支持され、CB400SFのような中間クラスのバイクの売れ行きが鈍っていたことも要因の一つです。
このような背景から、ホンダは2022年10月をもってCB400SF/SBの生産を終了しました。しかし、長年にわたって愛され続けたモデルであり、今後も中古市場では高い人気が続くと考えられます。
重量は?他モデルとの比較
CB400SFの重量は、モデルによって若干の違いがありますが、約190kg〜201kgです。これはオイルやガソリンを含む装備重量であり、乾燥重量(燃料などを抜いた状態)よりも重くなっています。
他の400ccクラスのネイキッドバイクと比較すると、CB400SFは比較的軽量な部類に入ります。例えば、同年代のヤマハXJR400Rは177kg(乾燥重量)、カワサキZRX400は187kg(乾燥重量)です。
また、ホンダの大型バイクであるNC750Xは約220kg前後と、CB400SFよりも重いため、取り回しのしやすさではCB400SFが有利です。
このように、CB400SFは400ccクラスの中では軽量でありながら、剛性や安定感を確保したバイクです。軽すぎず重すぎない絶妙なバランスが、多くのライダーに支持されています。
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教習車のCB400の重いのか?
教習所で使用されるCB400SF(通称:教習車仕様)は、一般モデルよりもやや重めに設定されています。これは、転倒時の衝撃に耐えるための補強パーツや、転倒防止ガードが追加されているためです。
一般的なCB400SFの重量が190kg前後なのに対し、教習車仕様では200kg以上になることが多いです。特に、エンジンガードや補助ステップなどが装備されているため、取り回しの際に重量を感じやすくなります。
ただし、バランスの良い重量配分と低重心設計により、実際の走行ではそこまで重さを感じにくいのも特徴です。初心者でも扱いやすい設計がされており、免許取得後に市販モデルに乗り換えた際には、むしろ軽く感じることが多いでしょう。
何がすごいの?特徴を解説
CB400SFの最大の魅力は、「扱いやすさ」と「高性能の両立」です。400ccクラス唯一の直列4気筒エンジンを搭載し、スムーズな加速と高回転時の伸びが特徴です。
また、「HYPER VTEC」という可変バルブシステムを採用し、低回転域では燃費や扱いやすさを重視し、高回転域ではパワーを最大限に発揮する設計になっています。このため、街乗りからツーリング、ワインディングまで幅広く対応できます。
さらに、安定感のある車体設計も大きな強みです。剛性の高いフレームと、前後のサスペンションによって、直線でもコーナリングでも優れた操作性を発揮します。
これらの特徴により、CB400SFは初心者からベテランまで幅広いライダーに愛され、教習車としても長年採用され続けているのです。
シート高は?
CB400SFのシート高は標準で750mmに設定されています。これは、日本人の平均的な体格に合わせて設計されており、400ccクラスのネイキッドバイクの中では比較的低めのシート高です。
また、CB400SFのシート形状は前側が細く絞られているため、実際の足つきは数値以上に良好です。身長160cm程度であれば、片足はしっかり接地できるケースが多く、165cm以上なら両足を地面に着けることも可能です。
一方で、シート高755mmのCB400SB(スーパーボルドール)もありますが、こちらはフロントカウルがあるため、やや重心が前寄りになります。そのため、CB400SFよりも足つきの感覚が異なることを理解しておくと良いでしょう。
CB400F/CB400SF/CB400SBの違いとは? シート高や重さのポイント解説
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- シート高の低いモデルは?
- シート高を下げる方法と注意点
- シート高を上げるメリットとデメリット
- 足つきで160cm・165cm・150cmの違い
- 中古市場の動向と価格
シート高の低いモデルは?
CB400SFの中でも、教習車仕様は標準モデルより若干シート高が低く設定されている場合があります。これは、初心者でも安定して足を着けやすくするための工夫です。
また、**NC39(初期型VTEC搭載モデル)**のシート高は約755mmで、現行モデルよりも若干高めですが、クッション性がやや柔らかいため沈み込みがあり、実際の足つきはそこまで大きく変わりません。
他の400ccネイキッドバイクと比較すると、例えばカワサキのNinja400(シート高805mm)やヤマハのMT-03(780mm)よりもCB400SFのシート高は低めに設定されており、小柄なライダーにも扱いやすい設計になっています。
シート高を下げる方法と注意点
CB400SFのシート高を下げる方法には、ローダウンカスタムやシート加工などいくつかの選択肢があります。
- ローダウンキットの装着
専用のリンクロッドを装着し、車体全体の高さを20〜30mm程度下げる方法です。これにより足つきが改善されますが、サスペンションのバランスが変わるため、乗り心地がやや硬くなる可能性があります。 - ローシートへの交換
純正や社外のローシートに交換すると、シート高を15〜25mmほど下げることができます。厚みを減らしたウレタン素材を使用しており、加工よりも簡単に調整できるのがメリットです。 - シート加工(アンコ抜き)
純正シートの内部ウレタンを削ることで、高さを抑える方法です。ただし、削りすぎると長時間の乗車でお尻が痛くなるデメリットがあるため、専門業者に依頼するのが無難です。 - サスペンションのプリロード調整
リアサスペンションのプリロードを弱めることで、シート高を若干下げることも可能です。ただし、車体の沈み込みが大きくなり、段差を乗り越えた際の底付きのリスクが高くなるため、調整は慎重に行う必要があります。
これらの方法を組み合わせることで、自分の体格に合った足つきを実現できます。ただし、シート高を極端に下げすぎるとハンドリング性能が変化することもあるため、バランスを考えながら調整することが大切です。
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シート高を上げるメリットとデメリット
CB400SFのシート高を上げることで、ライディングポジションの自由度が増し、快適性が向上するメリットがあります。しかし、その一方で足つきが悪くなるリスクも考慮しなければなりません。
メリット
- ライディング姿勢の改善
シートを高くすると膝の曲がりが緩やかになり、長時間のツーリングでも疲れにくくなります。 - 視界が広がる
着座位置が高くなることで、周囲の状況を把握しやすくなり、特に都市部の走行時に安心感が増します。 - バイクのコントロール性向上
重心が適切な位置に移動することで、コーナリング時の安定感が増し、スポーティな走りがしやすくなります。
デメリット
- 足つきが悪化する
身長が低いライダーにとって、停車時に足が地面に届きにくくなるため、転倒のリスクが高まります。 - 取り回しが難しくなる
シートが高いと、バイクを押し歩きする際にバランスを取りづらくなるため、駐輪やUターンが難しくなることがあります。 - カスタム費用がかかる
シートのアンコ盛りやハイシートへの交換、サスペンション変更などのカスタムには費用が発生するため、予算とのバランスを考える必要があります。
シート高を上げるかどうかは、ライディングスタイルや身長との相性を見極めた上で判断することが大切です。
足つきで160cm・165cm・150cmの違い
CB400SFの標準シート高は750mmで、シート形状が前方に向かって絞られているため、数値以上に足つきが良いと感じることが多いです。ただし、ライダーの身長によって着地の感覚が異なります。
身長150cmの足つき
- 片足のつま先がやっと地面に届くレベル
- 信号待ちでは車体を傾けて支える必要がある
- ローダウンやブーツの工夫が必要
身長160cmの足つき
- 片足はべったり着くが、両足ではつま先立ちになる
- 教習所での使用実績もあり、乗りこなせる範囲
- ローシートを使えばより安定感が増す
身長165cmの足つき
- 両足がしっかり接地し、停車時の安定感がある
- バイクの取り回しも比較的楽に行える
- 特別なカスタムなしでも安心して乗れる
足つきの良し悪しはライディングの快適性に直結するため、必要に応じてローダウンやブーツの厚底化などで調整するのも一つの選択肢です。
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中古市場の動向と価格
CB400SFは2022年に生産終了したことで、中古市場での価格が高騰しています。特に、最終型のNC42(VTEC Revo)や低走行の個体はプレミア価格になっており、以前よりも購入のハードルが上がっています。
中古価格の相場
- NC31(初期型・1992年〜1999年) → 40万〜70万円
- NC39(VTEC Spec1〜3・1999年〜2007年) → 60万〜90万円
- NC42(VTEC Revo・2007年〜2022年) → 100万〜150万円
価格が高騰している理由
- 新車の供給がなくなったため、需要が集中している
- 400ccクラスの4気筒バイクが希少になっている
- 教習車としての実績があり、中古でも安心感がある
中古車を選ぶ際の注意点
- 価格が相場よりも極端に安い車両は、走行距離や事故歴をしっかり確認する
- カスタムパーツが多く交換されている場合、純正パーツの入手難易度が高いことを考慮する
- 購入前に実車確認を行い、エンジンや足回りの状態をチェックする
現在のCB400SFの中古市場は、今後も価格が下がりにくい可能性が高いため、購入を考えている場合は早めに検討するのが賢明です。
CB400F/CB400SF/CB400SBの違いとシート高・重さのポイント
- CB400Fは2気筒エンジンで軽量、街乗り向け
- CB400SFは4気筒エンジンでスポーツ性能が高い
- CB400SBはCB400SFにカウルを追加しツーリング向け
- CB400SF/SBは環境規制強化により生産終了
- CB400SFの重量は約190〜201kgで取り回しやすい
- 教習車仕様は補強パーツにより200kg以上になる
- CB400SFのシート高は750mmで日本人向け設計
- シート高が低いモデルは教習車仕様や初期型NC39
- シート高を下げるにはローダウンやアンコ抜きが有効
- シート高を上げると視界や快適性が向上するが足つきが悪化
- 身長150cmではつま先立ち、160cmで片足接地、165cmで安定
- 中古市場ではCB400SFの価格が高騰しプレミア化
- NC42最終型は100万円以上の価格帯で取引されている
- 400ccクラスの4気筒バイクは希少で価値が上昇傾向
- CB400SFは初心者からベテランまで扱いやすいバイク
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